上野の路地にある小さなギャラリー、Route Gallery が再始動します。 リブート第1弾は、ヨーロッパ各地から集められたヴィンテージ陶器を展示販売します。 第2次大戦後の復興期に産業として花開き、クリエイターの自由な発想と、情熱的な研究によって生まれた陶器は、人々の生活に彩りを与え、現代へと受け継がれてきました。今展では、西ドイツ、イタリアを中心に、ベルギー、デンマークで1970年前後に作られた約20点の陶器を紹介します。 国による作風の違いも、この世界の魅力の一つです。例えば西ドイツ陶器で目を引くのは、ユニークな形状と釉薬による質感です。異なるブランド間でもどこか共通するこれらの陶器は、現在では総称して「Fat Lava」と呼ばれています。国内でもここ数年、Fat Lavaファンが増えています。 対してイタリア陶器は、洒落たデザインと鮮やかな色が際立ちます。代表的な陶器ブランドであるビトッシ（Bitossi）は、現在も存続する100年企業です。同社の伝説的デザイナー、アルド・ロンディが手掛けた、特徴的な青のシリーズ「リミニブルー」が特に有名ですが、今展では、ロンディがデザインしたその他のシリーズも登場します。 展示ラインナップは、国内のヴィンテージマーケットやアートフェアでヴィンテージ陶器を紹介するKamakura Gendai Collectionがセレクトしました。 創設者の個人的な興味でスタートした蒐集は、海外のベテランコレクターの教えを受け、世界中から蒐集していくなかで、僅か3年で国内有数のコレクションへと急成長しました。今展では、このジャンルを代表するアイコニックな陶器から、市場では珍しいコレクターズアイテムまで幅広くご紹介します。